FAGAとは?(女性男性型脱毛症)

FAGAとは、女性に見られる脱毛症のことです。局所的な脱毛ではなく、髪が細くなり頭髪全体が薄くなることを言います。一般的に中高齢の女性に多く見られる脱毛症とされています。AGA(男性型脱毛症)と同じように、成長がストップしてしまう休止期毛の割合が多くなることで抜け毛が増加します。やがて脱毛症に進行してしまいます。男性に見られるような前頭部の生え際が後退していくというような症状ではなく、頭皮全体の毛が抜けていく傾向があります。そういう意味では脱毛箇所の境界線が明確に区分されないことが特徴です。そのあたりがAGA(男性型脱毛症)とは異なる点です。

男性型脱毛症との違い

AGA(男性型脱毛症)は男性ホルモンが大きく影響しており体内で形成されるDHT(ジヒドロテストステロン)が男性の発毛を阻害して正常な毛髪が生成されず、毛周期の乱れから今までより細い毛髪が生まれてきて、さらに脱毛していくのです。この周期が繰り返されると次第に髪全体のボリュームが無くなります。
女性には男性ホルモンと女性ホルモンを両方持ち合わせており、通常は髪を成長させる女性ホルモン(エストロゲン)が優先して働いているため女性は豊かな髪を長年維持できるのです。しかし近年女性の社会進出に伴いストレスや生活習慣の変化から女性ホルモン(エストロゲン)が抑制され減少すると一方の男性ホルモンが相対的に働き出し女性にも脱毛・薄毛が見られるようになりました。男性と大きく異なる点は円形脱毛症を除いて女性は頭部全体がまんべんなく薄くなり、全体的に頭髪が細くなっていきます。

女性脱毛のタイプ(ルードヴィヒ分類)

女性の脱毛症にはルードヴィヒという分類法があります。
以下のようにⅠ型~Ⅴ型に分類されます。

Ⅰ型…正面から頭頂部にかけて全体的に薄くなっている状態。
Ⅱ型…Ⅰ型と比較して脱毛症の範囲が拡大している状態。
Ⅲ型…AGA(男性型脱毛症)に似た状態で、正面から脱毛の範囲が後退している状態。
Ⅳ型…毛包が破壊されて毛が生えてこなくなる状態で、瘢痕性(はんこんせい)脱毛症と呼ばれます。
Ⅴ型…薬剤やホルモンバランスの異常が原因となり脱毛症になった状態。

女性のAGA(=FAGA)は女性男性型脱毛症と呼ばれています。主な原因についてはさまざまなことが言われており、老化やストレス、極端なダイエット、経口避妊薬などが挙げられます。

薄毛の進行パターン

薄毛の原因は?

主な原因
・老化やストレス
・極端なダイエット
・経口避妊薬

女性は加齢によって卵巣の働きが減少し、女性ホルモンが減っていきます。女性ホルモンの減少により男性ホルモンの働きが活発になり、AGA(男性型脱毛症)と同じような症状を発症してしまいます。つまり、FAGA(女性男性型脱毛症)は更年期を迎えた女性に多くなる傾向があります。一方では、女性の薄毛は10代や20代の若い女性にも見られます。原因として言われているのが、無理なダイエットによる栄養不足や仕事や人間関係などのストレス増加、また、それによる睡眠障害、女性に多い貧血などです。

女性のAGA(=FAGA)の治療方法

女性のAGA(=FAGA)の場合、AGA治療で使用されるフィンペシアなどの抗アンドロゲン薬の使用ができません。ミノキシジル使用による血行促進効果によって発毛を促す治療がすすめられます。また、原因として考えられる無理なダイエットの中止、また、サプリメントの摂取なども治療のべースとなります。FAGA はAGAとは違い、比較的治療しやすく、ストレスをためず、栄養バランスのよい食事を続けるなど、生活習慣を是正することで改善の方向に向かっていくのが特徴です。
個々に差があり、なかなか改善が見られないケースも当然あります。その場合には、育毛剤の使用や育毛用サプリメントを摂取するなど、育毛に効果的な製品を使用することで改善を図っていきます。