パラディグラの有効主成分:クエン酸シルデナフィル
由来
パラディグラの有効主成分シルデナフィル(Sildenafil citrate) は1990年代前半に英国ファイザー社により狭心症の治療薬として研究開発が行われ、偶然にも被験者らに陰茎勃起の発現報告がみられました。その後ED治療薬(先発品バイアグラ)に用いられるようになりました。
製薬会社であるファイザーでは ED (勃起不全)や肺動脈性肺高血圧症の経口治療薬としてクエン酸塩の形態にて用いられています。
- シルデナフィルについて(Wikipedia)
効能
クエン酸シルデナフィルは、生体内で正常に勃起を促す環状グアノシン一リン酸(cGMP)の分解を行っている5型ホスホジエステラーゼ (PDE-5) の酵素活性を阻害します。これが陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増えることによって機能する仕組みとなります。
環状グアノシン一リン酸(cGMP)について(Wikipedia)
副作用
クエン酸シルデナフィルには、血流増加に伴う副作用が確認されています。
日本国内のデータでは、クエン酸シルデナフィルを25mg~50mg投与された157人の被験者のうち、40人に副作用が確認できたとされています。以下は、確認された副作用とその割合です。
効果の仕組み
通常の勃起では、勃起後にcGMP(環状グアノシン一リン酸)が血管細胞内に増えることによって、血管が弛緩し勃起がおさまります。しかし、クエン酸シルデナフィルを服用すると勃起後も血管が弛緩しないため、通常よりも勃起が持続するとされています。
クエン酸シルデナフィルによる効果はこのような仕組みで起こるため、服用したとしても性的刺激を受けることがなければ、勃起することは難しいとされています。服用によって勃起後の維持力・硬さなどを改善できる可能性はありますが、媚薬のような興奮作用を発生させ、勃起自体を引き起こす治療薬ではありません。
男性にとって夢の治療薬と言われているクエン酸シルデナフィルは 服用する事により、勃起不全の悩みが改善されたといったケースが多くみられます。ただし、全ての方、またどのような状況にも有効であるわけではありません。
併用禁止薬
クエン酸シルデナフィルは血管拡張に伴う血圧の低下を招きますので、狭心症発作の治療のためのニトログリセンや硝酸イソソルビドなどを併用すると血圧が危険なレベルまで低下し、死亡する可能性もあります。 このような重篤な有害事象が起こる薬剤の組み合わせを「併用禁忌」と表現し、併用することを禁止しています。
クエン酸シルデナフィルと併用禁忌の薬物
- 硝酸イソソルビド
- 亜硝酸アミル
- 硝酸イソソルビド
- ニトロプルシドナトリウム
- ニトログリセリン
- ニコランジル
- ニプラジロール
- ニトログリセリンについて(Wikipedia)
- 硝酸イソソルビドについて(Wikipedia)