疾病とEDとの関連について①
- 糖尿病とEDとの関連性
現代社会(日本)に於いて生活習慣と社会環境の変化に伴い急速に増加傾向にあるのが糖尿病です。
40代以降が多く、中高年の4~5人に1人が糖尿病と言われている。
糖尿病の初期は自覚症状がなく健康診断の結果で血糖値が高くても気にしない人が多く、治療せずに放置しておくと、失明や腎臓機能障害、手足の壊疽(えそ)などの合併症を引き起こす事もあり、最悪手足の切断に至る事もあります。
何故糖尿病の人はEDになりやすいのか?その要因を絞ることは難しく、複数の問題が組み合わさって発症すると考えられています。
糖尿病に於いて全身の血管に動脈硬化が生じるのは典型的な症状です。
とくに内腸骨動脈から陰茎動脈にかけて硬化が生じると、勃起機能の大幅な低下につながります。
性器海綿体の毛細血管は体の中でも特に細い血管で動脈硬化により血流がもっとも低下しやすい血管です。
糖尿病の主な合併症として
・網膜症
・腎症
・神経障害
・血管障害(動脈硬化)、等
中でも神経障害(自律神経失調)は高頻度で発症する合併症です。
症状は全身に及び泌尿器系、生殖器系に及ぶと「糖尿病性ED」や「糖尿病性勃起障害」と呼ばれる。
糖尿病⇒高血糖状態の蔓延化⇒神経繊維の減少⇒繊維密度の低下⇒神経内部が低酸素状態に陥る⇒陰茎知覚が鈍くなったり、陰茎海綿体に分布する神経が障害を受ける⇒ED(勃起障害)と関連していく。
糖尿病は動脈硬化に大きく影響を及ぼす疾患の一つで、動脈硬化症の発症リスクを6倍に引き上げるとも言われています。
糖尿病患者は動脈硬化の進行が早まる傾向にあります。
- 腎臓病(腎症)とEDとの関連性
腎臓の機能が慢性的に低下すると「慢性腎不全」となり、高確率(約70%)でEDを引き起こします。
慢性腎不全⇒テストステロン分泌量の低下⇒男性ホルモンの乱れ⇒血行不良⇒EDになる傾向にあります。
腎不全の男性は性欲を低下させる「プロラクチン」と言うホルモンが血中に多くなる。本来プロラクチンは射精後に多く分泌され性欲を喪失させる働きを持つホルモンですが、腎不全の男性はプロラクチンが増加⇒性欲減退⇒ED(勃起障害)となる。
- うつ病とEDとの関連性
さまざまなストレスが要因とされるうつ病は憂うつやマイナス思考な気持ちを引き起こす気分障害(心因性)の一種。
意欲や集中力も低下、これまで楽しかった事も楽しくなかったり、面倒に感じる。
睡眠不足、食欲低下、身体がだるくなる⇒EDへと繋がる。
うつ病と診断されたら、休養を取ったり、生活習慣を変えたり、ポジティブな考え方を学んだりして通院と並行して改善が必要です。