ED治療薬の副作用
ED治療薬の副作用
ED(勃起不全)を医薬品によって一時的に改善することをED薬用治療といいますが、医薬品にはほとんどの場合副作用があります。ED治療薬における副作用とは血流増加における身体への影響です。ED治療薬には代表的な有効主成分に【クエン酸シルデナフィル】【タダラフィル】【塩酸バルデナフィル水和物】があります。すべてに共通している点は血管拡張を促し陰茎部にある海綿体平滑筋が緩められることにより血流が流れ込み勃起を促します。血管が広がるということで血流が良くなり陰茎部以外にも血液の流入が多くなります。
比較的軽度で多くの服用者に見られる症状は【顔のほてり】【目の充血】【のぼせ】といった身体には大きな負担はありませんが体が温まったような感覚になります。ED治療薬の服用者の中には効果が実感できる目安として頭部が暖かくなった感覚を大切にされる人もいます。
軽度の副作用は服用者の9割近くにみられる現象ですが、この血流増加が強く表れると【頭痛】や【動悸】または【鼻詰まり】といった弊害と共に性行為自体の妨げになる可能性があります。しかしED治療薬の副作用はいつまでも症状が継続してしまうものでは無く、有効主成分の薬効効果が体内から排出されると自然と収まり元の状態へと戻っていきます。万が一頭痛や動悸が収まらない場合はすぐに性行為を含めた負荷のかかる運動を取りやめ安静にして可能であれば医療機関の診断を受けるようにしましょう。
強い副作用が起こる場合
服用者の身体的な個人差でED治療薬の副作用が強く起こってしまい、使用を中止しなければならないケースがあります。
・低血圧の方・・・もともと低い血圧の状態からED治療薬の血管拡張作用でさらに血圧が降下すると貧血状態を引き起こし歩行すら困難になってしまいます。
・高血圧の方・・・ED治療薬は血圧降下の作用がある主成分で構成されていますが高血圧の方は治療の為降圧剤を服用しているケースが多くED治療薬との併用、また相互作用で急激な血圧低下の危険性があります。特に高血圧の方は医師のカウンセリングが必要だとも言われています。
・心臓疾患のある・・・ED治療薬は血流改善の効果を利用して男性陰茎部の勃起をサポートする医薬品です。その為血液が流れ込む量が増加するために心臓に負担がかかります。心臓の弱い方、心筋梗塞を患ったことがある方は自己判断での使用は止め必ず医療機関の診察・検査を受けることを推奨しています。またニトログリセリンなどの心臓病治療薬(血管拡張剤)は生命に関わる重篤な症状が発生する危険性がありますのでED治療薬との併用は使用禁忌薬にとなっています。
・脳梗塞を起こした方(過去6ヶ月以内)・・・脳梗塞を起こす原因として血管の老化、弾力性低下などがありますが、ED治療薬により血管が急激に拡張されると弱い血管部分が破損してしまう重篤な症状がでてしまいます。
グレープフルーツの摂取
グレープフルーツ(液体ジュース)の作用の中に薬効成分の血中濃度を上昇させる効果がある為、ED治療薬の血管拡張効果が効きすぎてしまうことになります。グレープフルーツに含まれるフラノクマリン酸は、ED治療薬の有効成分を分解・排出してくれる代謝酵素の働きを阻害します。その為薬効成分が排出されにくく過度な血流増加が身体への多大な負担をかけ服用状況によっては重篤な副作用を引き起こし生命に影響を及ぼしかねないことにもなります。医療機関でも医薬品の服用に際してグレープフルーツなどの柑橘系の摂取は禁止されており注意喚起を行っています。
肝機能への障害
ED(勃起不全)治療薬は体内で吸収されて肝臓で分解され体外に排出されますので肝臓には負担がかかりますし、もともと肝臓に障害を持っていた場合にはさらに症状を重くしてしまいます。また日ごろからアルコール摂取量が多く、重度の肝硬変を患っている方は肝臓が正常に機能していない為ED治療薬自体の服用を控えるように言われています。