錠剤の使用法
■適量成分量の個人差
ED治療薬は国内・海外と様々な国や地域で開発販売されており、各国によって基準も違いがあります。特に有効成分量に関しては非常に許容範囲が国別に異なります。例を挙げますとバイアグラは有効成分量が世界全体では上限1錠当たり100mgまでと設定されています。これは繰り返し行われた臨床試験の結果1回の服用の上限が100mgと定められたからと言われています。ED(勃起不全)治療薬は血管拡張の作用があり血圧低下を起こす作用があります。血管拡張の効果が血流を促し下半身の海綿体に血液を集め勃起を起こす作用があるためです。しかし血流が良くなりすぎるとのぼせたような感覚や頭痛を引き起こす可能性があります。これを一般的にED治療薬の副作用と呼んでいます。さきほど記述したバイアグラの有効主成分(クエン酸シルデナフィル)が100mgを超えてしまうとこの副作用が強く出てしまい、性行為を行うにあたり困難な状況(強い副作用を発症)を招きやすいからです。かつクエン酸シルデナフィル100mgは日本国内では認可されていません。バイアグラ自体がアメリカで開発・研究・販売され始めた医薬品の為、100mgは欧米人向けの容量であり、欧米人に比べ体格の小さい日本人には容量が多いというのが見解です。
■錠剤の調整
ED治療薬は成人男性であれば幅広い世代層に有効に働きます。しかしバイアグラを始めてとする(バイアグラジェネリック医薬品含む)の主成分クエン酸シルデナフィルを含有する製品は日本国内では25mgと50mg、海外製品では100mgまでと成分量にたくさんの区切りはありません。その為1錠では薬効成分が多いと感じる(実際に強く作用する)使用者は自身で服用錠剤の調整をしなければなりません。また別の理由として容量が多いバイアグラ(クエン酸シルデナフィル)を入手して分割・服用した方が経済的と考える方も中にはいらっしゃいます。様々な理由はありますが錠剤をカット(分割)して使用したいと考えているED治療者はかなりいると考えられます。
■錠剤カットの道具(ピルカッター)
錠剤を半分または4/1にカットするピルカッターは医療器具として、ドラッグストア・医療機関・薬局でも入手することができます。様々な形状があり、用途に合わせて使用することができます。
・Type1 APOTHECARY製ピルカッターA
錠剤をケースの中にセットして開閉フタにつけてあるカッターにて錠剤を分割。カットする時に蓋が透明なので刃があたる箇所が見えて使用しやすい。カットした錠剤をフタを開閉せずに閉じたまま取り出せることが特徴です。
・Type.2 APOTHECARY製ピルカッターB
同社製ピルカッターAと同じくフタが透明なので安心してカットできる。加えてフタが容易に開閉できない仕様になっておりセーフティロックが装備されている為カッターでケガをしないようにまた錠剤が簡単に散乱しないように防止機能がついています。
・Type.3 SUNCRAFT製 ピルカッター
非常にシンプルな仕様でできており錠剤を挟み込んで押さえつけるだけで簡単に錠剤をカットすることができます。錠剤が大きすぎて服用しづらい、または1錠以下の容量で十分に使用効果が得られる場合に多く利用されます。
・Type.4 ホルダー付きピルカッター
錠剤をはさんで押さえることにより比較的容易に、半分に割ることができるピルカッターです。また容器一体型なので割った錠剤をそのまま保管できるようになります。
・Type.5大同化工製 お薬チョッキン
ハサミ型のピルカッター。割線付きの錠剤の分割に便利です。刃が完全に閉じない仕様で割線に沿ってきれいに分割できます。
・Type.6 林刃物製 錠剤カット鋏
高度な技術をもつ日本HAYASHI社が制作したハサミ型ピルカッター。刃の部分に錠剤が安定してセットできるため無駄な力を必要とせずカットできます。