2017/10/13

勃起のメカニズムとED(勃起障害)

勃起のメカニズムは意外と複雑で、神経、血管が正常に働き様々な物質が分泌されることにより生じます。

男性の陰茎には左右一対の陰茎海綿体と一本の尿道海綿体があり、勃起に関係するのは陰茎海綿体の方です。

性的刺激(視覚、聴覚、触覚、嗅覚や妄想等)により、脳の中枢神経が興奮→脊髄神経を経由→陰茎へと伝わる。

この時一酸化窒素が体内に分泌され陰茎深動脈(血管)、螺行動脈(バルブの働き)→緩む+海綿体の平滑筋も緩む→多量の血液が海綿体に流れ込み、血液の圧力により硬くなる現象を勃起と呼びます。

性的刺激により一酸化窒素が分泌→サイクリックGMP(グアノシンーリン酸)が増加→GMPが細胞内で増え→陰茎の平滑筋が緩む

*GMP(グアノシンーリン酸)は体内で生み出される自然の血管拡張剤です。

陰茎海綿体にはPDE(ホスホジエステラーゼ)5と言う酵素も豊富に存在し、GMPとPDE 5との綱引きの状態にあります。

PDE 5が勝とGMPが分解され勃起が阻害されてしまいEDへと繋がり下記症状が起こります。

  • 勃起状態が継続出来ない
  • 勃起するまでに時間がかかる
  • 行為の途中で萎えてしまう
  • ペニスの硬さが不十分
  • 勃起もするし、性行為も射精も出来るが満足度が不十分

といった場合でもEDの可能性があります。

善玉酵素と悪玉酵素の働きを要約しますと

GMP(グアノシンーリン酸)増加→血管拡張と緩和→勃起

PDE 5((ホスホジエステラーゼ)増加→血管収縮と緊張→勃起不全(ED)

となります。

その他の刺激による勃起として、若い年代のころは朝起きると勃起(朝立ち)していると言った生理的刺激(膀胱が尿で満たされた時)は夜間にも見られるが、その仕組みは明確ではありません。